読む力、聞く力、そして書く力
最近の子供たちは、文字を読む量が極端に少ないと思います。
小学生や中学生では、良書といわれる書籍をたくさん読むことで、
自分や他人の心情を理解できるようになります。
勉強で学ぶこととは違う新しい知識を身につけられます。
そして、考える習慣ができます。
「読む」量が少ない小・中学生にとって、
文章を読み取る力のなさが、学習での大きな障害となっています。
「問題の文意を読み取る」ことにさえ不自由することもあります。
読み取った内容と自分の知識とが結びつかない、
という根本的な思考障害が見られることも多いのです。
それ以上に、
「書かれたものが、何を意図しているのか」と、
読み取ろうとする能力も意識も欠けている。
そういう練習が積まれていないことに起因すると思われます。
これは、「他人が何を意図して話しかけているのか」を
聞き取る能力の低さとも関係があります。
日常生活の中で、言葉に意識を払っていないのでしょう。
中学生の時はそこそこだった国語の成績が、
高校になると現代文が最悪の成績になってしまう、
ということも、そのあたりに原因があると思われます。
そんな彼らに「文章を書きなさい」というのは、
残酷な提案なのかも知れませんが、
今、緊急に身に付けておくべき能力であることも間違いありません。
それを克服するために私が提案するのが
「箇条書き組み立て法」
という文案作成法です。
これは、大学受験における小論文の書き方でもありますので、
参考にしてください。
①テーマに対して、自分が表現したいことを、
思いつくままできるだけたくさん書き出す。
②書き出した内容から、テーマに対する小テーマを決める
③小テーマの論旨を考えて、段落構成を組み立てる
④段落ごとに書く内容を(順序を意識して)骨子を決める
⑤骨子に肉付けしながら文章を書く。
こういった手順を踏んで文章を書く練習をすることで、
論理的な思考力を養い、
言葉の重要性を再認識し、
表現力を養うことができます。
1週間に1つのテーマの文章を書くだけでいいのです。
高校生はもちろん、小学生にでも中学生にでも、できます。
ぜひ、継続して取り組んでみてください。